畳の豆知識
天然イ草・良い畳の見分け方
もともと畳は自然素材の稲ワラとイグサでつくられ、湿気を吸収し湿度調節をします。また内部に有害物質を閉じ込め空気を綺麗にします。
現在の畳床は稲ワラを使った畳は少なく代わりに木質チップとイグサでできた畳が主流です。
畳は自然素材でできているので身体には害は少なく、クションがあり畳の上に横になり寝たり転倒してもケガをしません。反面、自然素材なので少しの衝撃で傷つき、また湿気を吸収し続け湿気過多で濡れた状態になり最悪床下のカビが畳に増殖することもあります。私の体験ですが、旅館などでのカビの発生例はなく日頃の掃除とエアコンなのでの湿度調整が大切のようです。
・良い畳の見分け方・畳の機能性・畳の構造・名称などを記載
上級品ほど長いイグサを使用
お客様がイグサの長さをご覧になる機会はなかなかないと思います。
丁寧に仕上げられた畳は、丁寧に育てられたイグサによって支えられている、ということを覚えてい ただけるとわたくしたちの励みになります。
品質が高いほど長いイグサを使用しており、
最上級品 打込み糸が麻綿2本になります。
上級品 打込み糸が麻綿2本になります。
中級品 打込み糸が綿綿2本になります。
普及品 打込み糸が綿1本になります。
とございます。
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◎JAブランド
「ひのみどり」は品種名で、製品としてはJAブランドとしてランク別に「ひのひらさ・ひのさくら・ひのさやか」の3つのブランドがあります。これらの製品は品種は全て「ひのみどり」となります。
JAブランド(約40%)でない場合は下記ラベルはありませんが、「ひのみどり」として流通し(約60%)、検査を受けたものは下記印鑑が押されています。詳しい規格はぜひ一度お問い合わせくださいませ。
畳の機能
空気清浄化
イ草のスポンジ状の部分には、空気がたくさん含まれていて適度な温度を保ち、二酸化炭素やシックハウスの原因とされる有害な化学物質を吸収する能力があります。
湿度調整
畳は水分を自然に吸湿したり、空気が乾燥すると反対に放湿する調湿機能を持っています。6畳間で約3リットルの吸湿能力があると言われています。
芳香性
畳表の匂いは、イ草が本来持っている「干し草の香り」に泥染めの時に使う「染土」が ブレンドされたものです。このやさしい香りは安らぎとくつろぎを与えてくれます。
吸音性
畳は弾力性に優れショックを和らげる力の他に、音や振動を吸収する働きがあります。 床が畳であることにより下の階に音が伝わりにくくなります。
畳の構造
畳は基本として、構造材(芯の部分)としての畳床、表面ござ部分の畳表、フチ部分の畳縁で構成されており、これらの部材を縫い合せて畳はできています。
ヘリなし畳は、畳縁がなく畳床と畳表で構成されます。
畳の良いところ悪いところ
吸湿能力が高く手入れ怠るとカビが発生します。これは吸湿能力が高いためで湿気過多になっているからです。カビは畳から湧くのではなく床下のカビが表面にでている場合が多いです。畳の乾燥はもちろん床下換気が重要です。
天然の材料でできている畳は身体には良く無害で、空気中の悪い物質を畳内部に吸収し空気清浄もいたします。反面、植物でできているので虫害に弱く、床下の虫が畳表面にでる例もあります。
畳の素材と材料
畳床は従来の自然素材のワラを使った畳と、工場で造られる木質チップ素材とした建材畳やプラッチック素材の畳があり、これに発砲フォームを逢着し軽量化することもできます。
畳表は自然素材のイグサと、工場で造られた化学表があります。イグサには国産品と中国品があります。
畳縁はいろいろな柄や色があり2,000種以上の種類があります。
畳床について
畳の芯にあたるのが畳床ですが、表面のゴザによって目に触れる機会はありません。ですが畳の構造や強度・性能・足ざわりが大きく変わります。
家の畳はワラ床を使用していると思っている方が多いようですが、現在市場に出ている畳床の80%は建材畳床(木質チップ素材)です。
稲わら畳床
昔ながらの、ワラを何層にも重ね合わせたもので、ワラの質・層の多さ・縫目の感覚等で品質が決まります。ワラは縦横交互に3~5層に配列され、3万本以上使用される。役40cmまで積んだワラを約5cmの 厚さまで圧縮して作られるため、畳ならではの感触や味わい、吸放湿性・耐久性・復元力という点で一番優れています。畳のもつ適度な硬さと柔らかさ、そしてクッション性は、畳表のイグサが果たしている面もありますが、なんといっても畳床の性質によるものです。空気をいっぱいに吸収し湿度を調整・独特の足触りと感触をもたらします。
その反面、住まいの管理が悪いと吸収・湿度を調整機能があだとなりカビ発生することもあります。
建材ボード畳床
ワラを一切使わないで、細かい木質チップを圧縮板状にしたインシュレーションボードを使用したもので、低コストです。しかも、ダニ・カビが繁殖しにくく、断熱性・防音性・耐久性等の優れた機能を持っています。当店はダイケン建材のインシュレーションボード 使用し、他の建材畳床より防虫予防や耐久性も高いです。
建材ボード畳床
ワラを一切使わないで、細かい木質チップを圧縮板状にしたインシュレーションボードを使用したもので、低コストです。しかも、ダニ・カビが繁殖しにくく、断熱性・防音性・耐久性等の優れた機能を持っています。当店はダイケン建材のインシュレーションボード 使用し、他の建材畳床より防虫予防や耐久性も高いです。
プラッチック畳床
畳床からのダニ等の発生もなく軽量で衛生的に使える畳床です。プラッチック畳表と組み合わせて介護施設やベットを置くように部屋にも使え、水洗いできる畳もあります。
スタイロフォーム畳床
ワラの間やインシュレーションボード等の発泡フォームを挟み込んだもで、部材の特徴と断熱性や防音性等の長所を合わせ持っています。
芯材に発泡フォームを使用し軽量化・低コストにすることができます。
畳表について
畳表面のゴザ部分で直接目に触れ肌に触れる部分で、使う人の感性よって自然素材・化学素材に使い分けられます。現在は自然素材のイグサが7割・化学素材が3割で畳は作られていて、イグサ市場では2割弱が国産品で7割強が中国品です。
国産品イグサと中国品イグサ
国産イグサは粘りがあり、顕微鏡で見るとイグサ1本1本丸く表皮が綺麗に整っいる傾向があり何年か経つとツヤがでてきます。中国品イグサは表皮がもろくなっていて数年で剥けはじめズボンに畳カスが付くのが傾向が強いです。反面、中国品は安価で同じ値段の国産品比べると着色料が入っているので綺麗です。
国産イグサの生産地
国内のイグサ栽培については熊本県が生産高は日本一で、国内の80%近くを占めています。また熊本県のなかでもほとんどが八代市で生産されていています。
国産イグサの特徴
清々しい香りと爽やかな肌触り!イグサの香りにはリラックス効果をもたらす成分が含まれており、心地よい眠りをサポートします。
お部屋の湿度が高いときは表皮の気泡から湿気を吸い取って中に蓄え、お部屋が乾燥すると水分を放出して空気中の湿気を一定に調節します。
また、イグサの表皮には、たくさんの溝が走っています。これが肌へのべたつきを抑え、爽やかな肌触りを生み出しています。
イグサの種類
イ草は七島イ草とビーグイ草とイグサがあります。
七島イ草は琉球畳に使われたイ草で、とても高価で耐久性もありますが見栄えは悪いです。
ビーグイ草も耐久性は高いですが草が太く見栄えがいまいちです。
一般的に普及しているイ草は草は見栄えも良く安価ですが七島・ビーグに比べると耐久性は落ちます。イ草にも品種があり、ひのみどり・夕凪・涼風などがあります。